築3年未満の木造一軒家であった水漏れの事例です。施工会社が施工直後に倒産してしまい、相談されるところがわからず困っていました。浴室の窓部にいつも大量の水が付着するのでどこからか雨漏りがあるのではないかとのご相談でした。
おうかがいしたところ窓枠は確かに濡れているのですが、それよりも洗面所の床に浸水の跡があるのが非常に気になりました。床下点検口を開けてみたところ床下にお風呂の排水が大量に溜まっているのが確認されたのです。浴槽の排水管が下水につながっていないような感じを受けましたので、急遽ユニットバス部を開口調査することにしました。
すると予測通りにお風呂の排水管が下水に繋がっていないことがわかりました。調査を進めると浴室の壁面には多数の水染みがあり、いつも水が大量に付着するというお風呂のサッシ窓枠が異常に黒ずんでいます。そこで実際に浴室の窓の散水テストをしてみたところサッシ窓枠自体からの浸水が認められました。
これは珍しく施工の問題ではなくサッシ自体の品質の問題でした。施工時に低価格、低品質のサッシを選んだ結果であり、これはサッシ自体の欠陥であると思われます。施工時の窓枠選定に問題があり、また商品自体の問題のようでした。しかし当時このサッシを選んだ施工会社が倒産しており保証を受けづらかったためもあり、新しく浴室部分を作りなおすことになってしまいました。
施工は浴室を新しいユニットバスに交換し設置、浴室サッシも新品に交換。サッシにあわせて浴室部分の外壁も作り直しました。下水に繋がっていなかった配管を補修して正常に接合。浴室のドアも大きな引き戸に交換し使い勝手を改善しました。
浴室部分の外壁も作り直しになりましたので、浴室部分のほとんどを解体したのでとても新築物件とは思えぬ工事になりました。築年数が浅いお家でしたがかなり大掛かりな工事になり施主様もだいぶショックを受けていましたが、今度は水漏れのようなことが起こらないように基本に忠実に施工を行いました。